今から30年ほど前の話である。当時大学4年だった私は求人誌を発行しているある大手就職圧斡旋会社でバイトをした。そこは当時飛ぶ鳥を落とす勢いの会社で採用でも10倍ほどの人気企業だった。
運よくその倍率を突破し、なんとか採用された僕はなれないスーツ姿で新橋のその会社に出社した。
仕事は用は飛び込みセールスだ。会社をひたすら回り、求人はございませんかとドアをノックするのが仕事だ。まあ、ほとんど入り口で断られる。それでもたまに話を聞いてもらえる。人事担当の人に合えれば超ラッキーと言う感じだ。その確立1パーセントくらいか。断られ続くとドアをノックするのが嫌になる。僕が担当したのを品川区だ。多分三ヶ月間で品川区の主な場所はほとんど歩いた事だろう。
でもほとんど話を聞いてもらうまで至らない。一件だけある石油会社で事務員の採用を検討しているという話にぶつかった。先輩に同行してもらい何とか1件の求人の獲得が出来た。でもそれだけだった。卒業が近づきその仕事はなんとなく終わった。というか首のような後味の悪い終わり方をした。
でもその仕事を通じてある会社の面接を受け就職が決まった。中堅の食品会社だった。結果オーライといったところだ。その会社はその後大きな社会問題をひき起こしたが今も健在である。というか形は多少変わったが社会に大きな影響を及ぼす会社となっている。就職した会社も今はそこを辞めたが大きく成長しているようだ。バイトがその企業を支えていると言う変なバイトの話だった。